さかき通信

2017年7月 9日 日曜日

尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017より 炎症性皮疹に内服抗菌薬は有効か? 

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尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017より
炎症性皮疹に内服抗菌薬は有効か? 
推奨度 A:強く推奨する
A(ドキシサイクリン:ビブラマイシン®)ないし A*(ミノサイクリン:ミノマイシン®)、
B(ロキシスロマイシン:ルリッド®,ファロペネム:ファロム®)、
C1(テトラサイクリン,エリスロマイシン,クラリスマイシン,レボフロキサシン,トスフロキサシン,シプロフロキサシン,ロメフロキサシン, セフロキシムアキセチル) 

推奨文:炎症性皮疹に,内服抗菌薬を強く推奨する.
解説 
 痤瘡の炎症には,P. acnes が重要な役割を演じている。抗菌薬の選択にあたり一般の感染症では感受性が 重要な要素であるが,痤瘡においては,感受性に加えて抗炎症効果を期待して,テトラサイクリン系やマクロライド系の抗菌薬が処方されることが多い。実際、当クリニックでもビブラマイシン®、ルリッド®など一日2回の内服で効果がある薬剤の処方頻度が高い。
 痤瘡に対する内服抗菌薬のRCTはテトラサイクリン系,マクロライド系において多数報告され,対象は軽症から重症の炎症性皮疹を伴う痤瘡であり,15歳から35歳の患者を主体としたものがほとんどである。対照薬剤はプラセボや外用抗菌薬,既に有効性が示されているテトラサイクリン系抗菌薬など様々であり,皮疹数の減少率や全般改善度で判定している。
テトラサイクリン系抗菌薬ではミノサイクリンにシステマティックレビューがあり,ドキシサイクリンは 5 件,テトラサイクリンは 4 件,マクロライド系抗菌薬ではロキシスロマイシン 3 件,エリスロマイシン 2 件,ぺネム系ではファロペネムで 2 件のRCTが報告 されている。

多くのRCTで有効性が示され,炎症性皮疹に,内服抗菌薬を強く推奨するが,耐性菌の出現を防ぐため長期間の使用は控えた方がよい。世界的な認識としては, 内服抗菌薬の投与は 3 カ月までとし,6から8 週目に再評価して継続の可否を判断することを推奨している。 さらに,内服抗菌薬の単独療法や外用抗菌薬との併用は避け,過酸化ベンゾイル(ベピオ®ゲル)やアダパレン(ディフェリン®ゲル)との併用や維持療法を推奨している。 個々の抗菌薬についてはエビデンスレベルと,本邦での使用状況や痤瘡に対する適応取得の有無を考慮して推奨度を決定した。

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